ジキルとハイドと裁判官(マンガ)

 ちょっと前のマンガです。

 裁判官ジキルは、自分の寿命を代償に真実を知ることが出来ます。罰するべき犯人、無実の被告が分かっても、多数決の裁判員制度では勝手なことは出来ません。そこで、巧みな話術やハッタリで印象を操作し、裁判員を¨正しい¨結論へ導こうとしますが・・・という内容です。

 逆転裁判をベースに、裁判員制度を絡めて問題を提起している意欲作です。どんどんダークな方法で自らの¨正義¨を為す主人公が面白かったのですが、途中から正義とかあまり関係なく、ただヒロインのために奔走するのは微妙でした。

 最後は、打ち切りマンガの典型の形で終了。惜しいマンガでした。被告の涙や、ジキルの話術によってコロコロ意見を変える裁判員は、この制度の恐ろしさを感じました。決してつまらなくはないので、機会があれば一読をお勧めします。